かさね酒

徳利ならべて 呑んでみる
手もとに ひとつ 風ぐるま
くるくると くるくると
指ではじけば また あんた
泣いてもむだね 呼んでもむだね
さびしさつのって かさね酒

ネオン映した にごり川
あの橋こえて 消えた男(ひと)
うしろ影 うしろ影
いまも残って はなれない
泣いてもむだね 追ってもむだね
わたしが別れて あげたのよ

ひとり東京 さむいから
添い寝の朝が ほしくなる
やるせない やるせない
こころ 宥(なだ)めて 膝を抱く
泣いてもむだね 呼んでもむだね
みれんな女に だれがした
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