宇治川の里

夕(ゆうべ)にひらいて 朝しぼむ
はかない運命に 咲く花よ
あゝ夕顔は あゝ一夜花
あなたに命 かさねても
残る涙の 宇治川の里

ふたりで暮らせる 夢なんて
抱かれたときから 捨ててます
あゝこの髪に あゝ唇に
あなたが触れる 指先に
霧がふるふる 宇治川の里

愛しているから この人と
流れてゆくしか ないのです
あゝ夕顔は あゝ一夜花
それでも嬉しい 抱かれれば
燃えて蛍の 宇治川の里
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