男の子守唄

恋 また恋 まだ恋しくて こころの奥に浮かびくる
忘れたつもりの面影は せつなき女(ひと)のほつれ髪
朽ちて枯れるが運命(さだめ)でも せめてひと花咲かせたい
かなわぬ望みと憧れは ゆらゆらかげろう春やよい

酒 また酒 まだ酒呑んで のまれておちた愚痴の数
笑っているよな街の灯が まるめた背中(せな)にうしろ指
朽ちて枯れるが運命(さだめ)でも せめてひと花咲かせたい
強がる男のしあわせは 夢の中まで千鳥足

夢 また夢 まだ夢だけを 生きゆく証と追いかけて
老いいる我が身のせつなさは 夜空にきらめく流れ星
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