リバティ・僕は君を自由へ誘う

小雨の日曜日の午後
動物園は眠る廃虚
卵のサンドウィッチなら
フェンスごし 君とわけあえる
そんな狭い部屋を
越えてゆかないかい?
たたずむ君の ぬれたつま先
大地を蹴るために あるはずだから

私は街の子供だと
伏せ目がちにゼブラが言った
リバティ 自由を選べば
風が痛いけれど
できることなら そのまなざしに
まだ見ぬ風景をのせてあげたい
これから二人 見つけにゆこう
さえぎるとまどいを 僕は壊すよ

リバティ・扉のむこうに
光る草が見える
自由の意味を 捜しにゆこう
傾く地平線 走るとしても
迷うことなく ふりかえらずに
さえぎるとまどいを 遥かに越えて

微笑みかわす そのまなざしに
まだ見ぬ風景が広がる日まで
僕らはゆこう 道のむこうへ
流れる街並に 日が落ちてゆく
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