静かな奇跡

宇宙の始まりって知ってる?
朝も夜もなく、太陽も星もなく、
宇宙は無から始まったんだって。
でも、なんにもないって何?

夜が開け、カーテン開け、
冷たい風が朝の言葉、選ぶ。
僕を知る人は誰もなく、僕が知る人も誰もいない。

そうさ、O.K. O.K. O.K.

「宇宙って広がってんだよ。
窓から、星を見上げてみてよ、
宇宙が広がっていくの、わかるから。」
アメリカに旅立ったケンジくんが、電話で教えてくれた。

そうさ、O.K. O.K

走り出したソルジャー、夢の終わりまで。
くじらが飛び跳ねる季節、蒼い海めざして。
小さな町に、たどり着いたソルジャー。
太陽は土を焦がし、海を燃やした。

はかなさは、そうさ、胸の奥に棲む感情。
あの夕日にきらめいてる海をとらえて。

ああ、今、
溢れ出した涙は、なぜ?

小さなまばたき、星は見ていた。
時計が動き出すような、静かな静かな奇跡。
はかなさは、そうさ、胸の中のティンカーベル。
かすかな、かすかな、きれいなココロ、求めて。
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