オーロラ

はじく指先から
夜がこぼれてく
満ちるアルペジオは
なないろにきらめく

ああ あなたは瞳のなか
そっと カーテンをひいた
ああ たった一言さえも
声はもうとどかない

街にちらばってる
枯れた星屑は
時のふちでそっと
風にふるえる

ああ 膝を抱えたままで
淡い面影を抱いて
ああ 終わりにしたくないと
錆びた言葉集めた

夜空に オーロラの夢 浮かんでいる
無言の その横顔は ゆらめくだけ

はじく指先から
朝がほどけてく
あかり消した窓で
空を見上げてる
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