水と甘い花

空色に染めた爪も
薔薇の香に染みた部屋も
何ひとつ あたしの胸を春みたく
塗り変えてくれないの

言葉にもしないままに
なんとなく流れていった
君がくれた時間 甘くて苦いよ
溶かしたら 甘い種。

近くに来て のぞいてみて…だけど触らないで。
枯れないように 注ぐそれは
いらないのに 欲しいもの あたしの性。

恋をしたあたしは ゆううつな色で描いた花模様
愛おしい君の歌声に 恋する日々を失った

ゆっくりと変わる君と
そうじゃなく変わるあたし
待てないと知ってて それでも待つのは
ただ 君が好きなんだ

あんまりに泣いてみたら
嘘泣きもできてしまった
だからもう大丈夫 いつでもいいんだ
このままも 悪くない。

きれいに咲いた のぞいてみて…だけど触らないで。
枯れないように 大事にしなくちゃ
いらないのか 欲しいのか あたしの性。

抱きあえば満ちてくあたしと 欠けるあたしの恋模様
愛おしい君の歌声に 焦がれた日々に背を向けた

恋をしたあたしは ゆううつな色で描いた花模様
愛おしい君の歌声に 恋する日々を手放せば
咲く誇る 甘い花。
×