馬ヶ背しぐれ

空に 空にそびえる 身がすくむ
岩肌削る 荒れる波
逢いに来ました 後追いかけて
女ごころの 鐘の音(ね)は
願いが叶う 恋なのに
風が泣いてる 馬ヶ背しぐれ

抱いて 抱いてください もう一度
夢でもいいの 甘えたい
日向灘(ひゅうがなだ)から 風吹くばかり
いくら呼んでも 叫んでも
十文字(くるす)の海の カモメさえ
涙しぶきの 馬ヶ背しぐれ

白い 白い灯台 細島(ほそしま)よ
歴史が宿る 枇榔(びろう)島
船路(ふなじ)いじめる リアスの海に
日豊(にっぽう)海岸 陽は昇り
明日(あした)の行方 訪ねても
未練海鳴り 馬ヶ背しぐれ
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