僕は涙がこぼれて落ちた

部屋の掃除をしながら
机の引き出しを覗いたら
君の写真が出て来たよ
僕はふいっと涙がこぼれて落ちた

君の胸には花束
テーブルには誕生日のデコレーションケーキ
友人達のたくらみに
チョッピリ目をうるませ微笑む君は

恥ずかしそうに頬染めた
あどけない少女のようだ

良かったねってつぶやいたら
僕は涙がこぼれて落ちた

君と手をつないで何処までも歩いた
君は素直で優しくて
やっと会える日が待ち遠しくて
いつもいつも君を想った

でも君の心が離れてく そう想った僕は
別れの言葉を強がったんだ

君は「好きだからこそとても辛いのよ あなたにもわかるでしょう」って

春の陽ざしを胸にいっぱい
桜の木の下に寝転んだ君は
微笑みながら僕を見上げてる
僕はまぶしさをこらえながら君を見つめてる

その時君にひとひらふたひら 桜の花が舞い降りたんだ
僕はそんな画のように美しい 春の夢をみたのかな

僕は涙がこぼれて落ちた
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