君は僕の人魚姫

君は僕の人魚姫 深い深い海の底
ほおづえ僕の来るのを ずっと待っててくれたんだ
やっと逢えたね 僕もずっと君を探してたんだ
好きだよって君に言ったら
君はやっと真似をして そっと口から泡立てた ス・キ・ダ・ヨ
その美しい歌は僕の心を潤ませた
そして僕らは永遠をくちづけた

名も知らぬ魚達は
海草(うみくさ)の隙間から顔を覗かせ
ホーホーウンウンとおちょぼ口で
ス・キ・ダ・ヨ・スキダヨ・スキダヨ…スキダヨ…ス・キ・ダ・ヨ…

ネほらね確かに聞こえてくるよ
月の波面(なみも)の淡いオルゴール
つきあたりのいい岩の上で ふたりでワルツ踊ったよ

そしても一度 くちづけたら今度は君は目を閉じて

君は僕の人魚姫 ゆらゆら深い海の底
ほおづえ僕の来るのを待っててくれたんだね
そして君と僕の言葉はたったひとつ それは
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