霧笛

抱きしめた 胸のぬくもりが
眼をとじりゃ みれん炎やすのさ
長い黒髪 乱れて俺の
肩に残した あいつの匂い
ひと夜情けの 忘れもの
逢いたい 逢いたい
同じ想いで いるだろか
霧笛せつない 北酒場
むらさきの 霧に包まれた
さい果ての 夜は悲しいよ

淋しさを 夜がつれてくる
恋しさが 俺を追いかける
霧の港の 酒場の隅で
ひとり呑みほす グラスの底に
浮かぶあいつの 涙顔
好きだよ 好きだよ
酔えばなお更 逢いたさが
遠い霧笛に つのるのさ
風が鳴る 北の波止場町
思い出を どこへ捨てようか

逢いたい 逢いたい
同じ想いで いるだろか
霧笛せつない 北酒場
むらさきの 霧に包まれた
さい果ての 夜は悲しいよ
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