フユノ

揺らいだ
揺らいだ
冬の風に踊る街模様

溶かした
溶かした
言葉 届けたい
届けたいのだけど

私は
私は
冷たい季節に
夜を待っていた

揺らいで
揺らいで
こころ 乾くんだって
わかってても

それは
それは
切ないと
いう名前の感情よ

あなた
あなた
そう言って
口元を緩めたの

なぜか
なぜか
切なくて
この感情も知っていて

こころ
こころ
ざわついたそんな
或る日のこと

踊りたいんだって
止めないで
震えて動けなくなる前に
舞って
消えないで
この想いごと消えないで

笑いたいんだって
歌唄って
かすれ声の示す方とは
逆らって
逃げ出して
また
切ないを思い出す

揺らいだ
揺らいだ
冬の風に霞む街模様

焦がした
焦がした
色に潜りたい
潜りたいのだけど

私は
私は
冷たい季節に
夜を舞っていた

揺らいで
揺らいで
こころ 痛むんだって
わかってるの

それは
それは
切ないと
いう名前の感情で

あなた
あなた
そう言って
伏し目がちに笑うの

つまり
つまり
ただひとつ
誰しもが抱えている

こころ
こころ
染み付いた色で
あふれても

踊り足りないの
行かないで
時間はやたらと駆け足に
去って
逃げ出して
白い息だけ残して

忘れらんないの
行かないで
幾つもの問いかけだけを
残して
逃げ出した
それはたぶん正しいけど

冬の風に踊る街模様
浮かぶ夜の瀬
ああ
止めどなく変わりゆく
夢の続きを

言いたいの
行かないで
幾つもの問いかけだけを
残して
逃げ出した
今もまだ
踊り足りないの
行かないで
時間はやたらと駆け足に
去って
逃げ出して
白い息だけ残して

笑いたいんだって
やめないで
かすれ声の示す方とは
逆らって
逃げ出して
この想いごと逃げ出して

踊りたいんだって
止めないで
震えて動けなくなる前に

唄って

歌唄って

ただ歌を唄っている
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