涙が通り過ぎる

いつでも 窓のすき間から
こっそり 君を見ていたよ
夏の毎朝 白い帽子が
風に踊って 通るよ
見送るだけで 幸せで
ひとりで ほほえんだ

言葉をかけることもなく
気持を告げることもなく
夏が終って 秋が来るころ
君はそれっきり 消えたよ
涙が通り過ぎて行く
あの日の 君のように

あれは幼い 恋の思い出
ぼくの窓辺に いまでも
涙が通り過ぎて行く
あの日の 君のように
×