美子のダンチョネ節

三浦岬で ドンと打つ波はネ
かわいお方のサ 度胸だめし ダンチョネ

泣いてくれるな 出船の時にゃネ
沖で櫓櫂がサ 手につかぬ ダンチョネ

あの日別れて 来た町の
潮の匂いが なつかしい
あなた逢いたい こんな夜(よ)は
月が鏡に なれば良い

桜花びら 肩に散りゃ
胸の慕(おも)いが 舞い上がる
後ろふり向きゃ 朧月
ついて来るよな 春の夜

松になりたや 岬の松にネ
上り下りのサ 船を待つ ダンチョネ

一筆書いては ほろりと涙ネ
どう書きゃまことがサ とどくやら ダンチョネ

赤い夕日に 陽はたそがれてネ
かわいお方がサ 目に浮かぶ ダンチョネ
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