花の小次郎

夢が夢呼ぶ 男の旅の
なぜに袖ひく いとしや野菊
花の小次郎 長剣(つるぎ)に賭けて
どこがわが身の
どこがわが身の置きどころ

おんな可愛いと 前髪若衆
生きてやれたらよろこんだろに
花の小次郎 色白なれど
どこか冷たい
どこか冷たい横顔が

背の愛刀 物干竿と
噂されされ二十と四年
花の小次郎 巌流島へ
燕返しの
燕返しの門出舟
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