蛍火海峡

およしなさいよ 雪になる
つららみたいに 涙も凍る
女ひとりの 船旅は 寒過ぎる
あなた知るやら 知らぬやら
小木の港に 波の花咲く
岩をくだいて 白く咲く
そうよ私も 似た運命
あなた偲んで ひとりホロホロ

あれは蛍火 かがり火か
季節はずれに ユラユラ揺れる
意地で身を引き 悔やんでる 今頃に
あなた知るやら 知らぬやら
小木の港に 上弦の月
はぐれ朱鷺さえ 夜に舞う
そうよ私も 似た運命
心震わせ ひとりホロホロ

小木の港に 来る人もなく
無茶をするなと 風が言う
今度逢えたら 燃えてやる
そんな心で ひとりホロホロ
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