バラード

雨に濡れた夜の街は
心を癒やすには冷たすぎて
いつもの見慣れた町並も
なぜか 透きとおって見えてくる

想い出だけを置き去りにして
出ていったお前を
追いかけて 追いかけて
街へ出たわけじゃない

窓のすみに息を吐いて
お前の名前指で書けば
俺の腕を抜ける様に
白くにじんで消えてゆく

さよならの言葉置き去りにして
出ていったお前を
追いかけて 追いかけて
街へ出たわけじゃない

さよならの言葉置き去りにして
出ていったお前を
追いかけて 追いかけて
街へ出たわけじゃない

お前の残した残り香は
この雨に 流してもらうさ
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