乙女の儚夢

あわれ乙女よ何故歎くか お巡りさんがわけ迅えば
お願いだから許してね
弟 いもうとおなかすかして 待ってるからね
なくなと云えばなを泣いた
かた うちふるわせて

乙女の父親人力俥夫豊八は
にげたお春の日々を追い酒に歎き暮れ
弟 いもうといじらしく ジっとひもじさこらえれば
小さな胸にそっとあたためてみた
あぁとりがらソップ

お姉様はね 廓街錦紗の帯にほお紅で
すてきなのよと 乙女よこがれよと
アコーディオン鳴りわたり 物語り泣く宵の辻よ
とおりぬけれます いえ通りぬけれぬ
春をひさぐ あぁメリンスフトン
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