小さな深い湖で 大好きだった君を
畔で君は僕を歌ったんだ
隣で僕は君を見ていた

すれ違う夜の風は
三角座りしたままの
僕の身体を切っていく

うずくまって
疼く湿っていく壁の染みが

傷付けて欲しかった
最後まで傷付けて 最後まで気付けなかった

爪先を立てて 同じ景色を見ていた
側に居たくて でも痛くて痛くて
君は骨の髄まで蝕んだ
もう消えはしない

押し殺して欲しかった
火の輪をさぁ今くぐろう
闇に沈んで迷子になろう

遠く遠くなっていく君へ
“あの日々が人生でいちばん幸せだった”なんて
死んでも言ってあげないよ

この細胞この皮膚に消せないや 君が

傷付けて欲しかった
気付いていて欲しかった
傷付けてた僕も
傷付いた心癒すのは時間じゃない
僕は三途の畔で待ってるよ
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