淋しくてたまらない

雪の前線が
近づいた街で
懐かしい声に
心まで凍った

一年振りね……と
さり気ない笑顔
手袋で見えない
指環より切ない

あの日から淋しくて
淋しくてたまらない
忘れたことは一日もないさ

忘れると誓っても
淋しくてたまらずに
想い出と暮らしてた

俯(うつむ)いて歩く
舗道行く影が
誰でもあなたに
思えて辛かった

あきらめたくて
誰か愛しても
たったひとりしか
あなたはいなかった

微笑(ほほえみ)が悲しくて
悲しくてたまらない
幸せなの……と優しく訊(き)くなよ

幸せを夢見てた
あの頃の俺たちが
雪空を見上げてる

あの日から淋しくて
淋しくてたまらない
夢を見過ぎて 夢もすり切れた

夢に見た未来から
悲しくてたまらない
街角に雪が降る
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