トパーズ色の街

あの娘は小麦色の腕で
この頃オフィスの窓辺でさ
タイプうってるよ
この夏のすぎた日々を
かきけすほどの音に
何も忘れて

秋だと云うのに街は
いまだ夏のかおりを
残しているから
僕はあの娘思い出してしまうのさ

年より若く見える
えくぼを作り
話しかけて来たのさ
人みしりせず
何げなく僕はそれに
その場のたわむれだと
あいづちうった

やけつく砂浜に素足
手からサンダルさげて
むこうでよぶ声聞え
あの娘急に
かけて行ったのさ

今ではトパーズ色の街が
誰かを淋しくさせてしまう

もうすぐつめたい風
ここを吹くだろう

秋だと云うのに街は
いまだ夏のかおりを
残しているから
僕はあの娘思い出してしまうのさ
もうすぐつめたい風
ここを吹くだろう
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