水のないプール

水のないプールって用のない空き箱だ
足がちゃんと届く深さが安心なんだ
そんな僕の手の中はどんな人魚も
いつも以上に泳げないと
君に言われたまま転がってかない夏だった
夏だった そんな

夏の音 箱から無駄に溢れ出す
心ほつれたまま歩いてた
水滴があとからあとから
痛い場所だけ教えてく

理不尽で身勝手なソプラノの時代に
甲高い声であふれた場所に嫌悪した
胸の高さに揺れてる水面で
どこかで無防備にダイブしてる
僕の分身が笑ってる想像した
夏だった 夏だった そんな

夏の独り言は眠れないまま
僕は何もせずに浮かんでた
自転車が肩先横切っても
この夏を繰り返してく

水のないプール 水のないプール
水のないプール 水のないプール
いつも以上に泳げた気がする
水のないプールだからこそ
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