ハナツ

この世に生まれ出た瞬間に 実は抱えていたモノがあるんだ
どこの誰もがそれを持っているけど 気付かないまま過ごしていたり

姿かたちサイズも様々 真ん丸なのは一つも無いんだ
他人(ひと)と比べる必要もなくて 色や模様は自由につけていく

磨けば磨くほど鋭く 願えば願うほど輝く
卵のようにたくましくて脆い 潰さずに温められたら

僕たちは待っているばかりで 何時(いつ)だって傍観者だ
流星みたく 英雄(ヒーロー)が現れると信じている
でも どこかの誰かじゃなく 自分でありたいと想って
意気込んで 躓いて 転がっても 挑んでいく
靴紐を固く結んで

夢見た未来や苦悩を栄養にして 涙の数だけ大きくなる
向き合えた分だけ重くなり ぶつかり合うたび頑丈(つよ)くなっていく

目指せば目指すほど孤独で 走り続けるほど弱さを知る
息苦しくて膝を着いた時 意識の向こうで響いていた

夜空を彩っているのは 一番星じゃなく
星屑 ひとつひとつが光を放つ
そう 周りを見渡したら いつもの笑顔があって
行くぞ!って 大声で 僕の名を 呼んでいる
奥歯を噛んでグッと踏み込んで

僕たちは待っているばかりじゃ いつまでも傍観者だ
熱き思い 英雄(ヒーロー)になれると信じた時
胸に抱えていたモノが 今、殻を破って
広がって 空一面に舞い上がる

ひとつひとつが煌めいて 星屑が描いた舞台(ステージ)
消えないで 瞬いて 共に叫んで 駆け出していく
この時間(とき)よ 永遠に続いていけ!

このままどうか終わらないで
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