千曲川哀歌

白い雪が舞い散る 手提げひとつ別所線
未来(あす)を誓った あの日のままの 愛染かつら
窓に浮かんだ面影
あなたどうしていますか
愛しながらも 夢は破れて
今はひとり 信濃路…
恋の行き止まり 未練ごころが
風に千切れる 千曲川

赤い傘に身を寄せ つつじ香る太郎山
遠く見下ろす 真田の郷に 灯りがともる
濡れた肩先 ふれあい
肌に伝わる ぬくもり
愛にはぐれて 心さまよい
今はひとり 信濃路…
恋の迷い道 未練ごころは
どこへ行き着く 千曲川

蒼い月に照らされ 桜吹雪く上田城
旧(ふる)い街道 並ぶ格子戸 恋慕(おも)いが絡む
季節(とき)はいつしか 過ぎても
瀬音かわらぬ この街
愛の岸辺に 辿り着けずに
今はひとり 信濃路…
恋の行き止まり 未練ごころを
どうか流して 千曲川
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