ばか・あほ・まぬけ

朝焼けのふたりはせのびを競う
肌にのこった暗やみをほろう
見守るもの見てるもの何ひとつないのが
自慢の時間、寝ても覚めても進まない

ほとほと疲れてお手上げの夜更かしで
むずかしい本もついにめくるページがない

あごがうえを向き
顔があらわれる
みすぼらしいポストには
分厚い本がまた届く

高い買い物や待ち合わせの時間を
責め合うちからで磨かれていくひみつ
気づいた生き物はだんまりを決めこんで
ゆくえを占うかけごとでもりあがる

目玉と目玉になったあとに奴らは
どういう言葉で話し始めるのだろう

いただきで二人は焼け焦げて立ち尽くす
景色にあふれるひとやものに飛び上がる
×