楽園まで

まだまだこの旅はきついものになるなんて
きみに言うと後でまた叱られるんだ
そもそも生きることそれ自体が残酷で
そんなこと誰だって嫌ほど知ってると

きみにはいつか見せたいものがある
それだけはずっとこの胸に

もう二度とは触れることない何かを失いながら
遠く雲の向こうをただきみは見つめているだけ
きっと辿り着ける楽園を今も信じている

目覚めた後すぐに朝の冷たい空気を
思いきり吸い込んでむせたりもする
随分遠くまで来たものだと振り返り
少しだけ踏まれてきた道を思ってもみる

曖昧でも幸せだった記憶
それだけがあればいいと言う

もう二度とは叶えられない何かを探し求めながら
遠い割りにただ土に汚れてゆくふたりだけ
きっときみも笑える楽園を今は信じたい

明日も海が見られるように
少しだけ足を速めて
昨日を悔やみ直さぬように
少しだけ時を早めて

もう二度とは触れることない何かを失いながら
遠く雲の向こうをただきみは見つめているだけ
きっと辿り着ける楽園を今も信じている

きっと今まで笑った数多くのあたしのため
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