愛メール

それはめずらしく東京にたくさんの雪が降った朝
足すべらせてあやうくパンツ見せちゃうとこだった私
ガシリと支え受け止めてくれたのが彼でした
同じユニクロ着てて悪い奴には見えなかった
ありがとうとお礼言う前に携帯番号聞かれて
思わず教えてしまったの 笑顔やさしくて
そのあと別れてすぐにメールが来たの
「見知らぬ人にやたらと教えちゃいけません」
怒り顔マークですぐに返信打ち返したわ
「あなたが無理矢理聞くから教えただけだったのに」
「メンメンメンメンメン 五つでごめん」なんて
笑顔マークで笑えないメル友

朝おはよう昼こんにちは夜になったらこんばんわ
そしておやすみただそれだけの他愛のないメル友
何食べたどこ行ったこんなことあった金魚死んだ
風邪ひいた今朝はウンチ踏んで遅刻した
内容全くないようなどうでもいい事ばかり
いつしか私の生活のリズム 返信受信
返信受信 返信受信 返信受信 メール待ちながら
いつの間にか眠ってる

ある日突然来なくなったメール 前触れもなく
問い合わせても問い合わせてもメッセージはありません
(メッセージはありません)
落ち着かない 眠れない 朝起きれない どうしましょう
怒っちゃたのかしら 私の最後のメールで
あの日の私いつもの私じゃなかったみたい
あなたのいやな事 何か送ってしまったのかしら
どしたのかしら どしたのかしら ドシラソファミレド
ドレミファソラシド シラソファミレどしたのかしら

あなたが私に声かけた街を今は一人で
あなたに会いたくてあてもなく今日も歩いているわ
メールください メールください メールください
メールください メールください
メールが来た 「久しぶり 携帯落としました」

メールください メールください メールください
メールください あなたの愛のメールをください
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