ひと雫

『なぜ澄みきっているの
眩しい笑顔にとぎれとぎれの声で今日も問いかける
聞こえているの 近くにいるの
放物線描きながら雨上がりを待っている

ポツポツ 音がやんで
ポツポツ ざわめいてる
本当の優しさ気づけるかな

そっと

ひと雫満ちていく
脈打つ日々重ねて
遠く見え隠れ 心模様
僕はそれでもゆくよ

淡い吐息 いつもとなりあわせ
心がきしんで届かないの
君のもとへ

ひと雫受けとめて
笑みに変えてゆけたら
ゆらゆら 人の世はうつりゆく
僕とそれでもゆこう』

届くあてのない手紙を
ひとりなぞってる
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