日付のない日記

アメ色の柱時計は
針をなくして 笑い顔で
僕に眼もくれず
知らんふりの昼さがり
壁のカレンダーは
まだ三月のままで
忘れられたことに
腹をたてては ふくれあがる
親にはぐれた小鳥のような
君をなくした一日が過ぎる

古い扇風機は
うるさい声で どなりちらし
涼しくもない風が
僕の身体を通り過ぎる
時が僕を 置きざりにして
季節が僕を 置きざりにした
時が僕を 置きざりにして
季節が僕を 置きざりにした
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