僕らは静かに消えていく

たえまなく道行く人の波に
まだつかめない幸せの影を探してる
君が消えていく

少し広くなった部屋に残ってる いくつかのエピソード
ずっとここに置いとけないから胸にしまった

晩い春の憂鬱な空の下
めまぐるしく変わる街の中に
戻り道静かに消えてく

いつか僕らがこの場所で描いてた ささやかな未来も
時がたつにつれて違う道を歩き始めた

淡く揺れてる陽だまりの中で
昼下がりのやわらかな風に
束の間の夢を見ていた日

名残惜しそうな花も 週末の雨に打たれて散るだろう

誰も居なくなった部屋のドアを閉めてゆっくり歩き出した

そして見慣れた風景の中で
あの日君に言いそびれた言葉を
もう一度かみしめてる

歩道橋から眺めた街並
君と僕が過ごした季節が
滲むように遠ざかっていく

たえまなく道行く人の波に
まだわからない幸せの意味を探してる
君を忘れてく

晩い春の憂鬱な空の下
めまぐるしく変わる街の中で
僕らは静かに消えていく
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