季節風

今でも 記憶の風が胸かすめて
斜めに 夕陽が影落とす街角

まぶたに焼き付いてる せつないまなざし
あなたを許せたなら 失うこともなかった

夜へと 続く痛みを持て余し 佇む

あれから ひとりで棲む部屋に戻れば
あなたの 寂しげなエア・メール届いてた

“出来るならば日付を 5月に戻して
何もなかったように…”
あなたの願い哀しい

グラスの 氷が溶けて細い文字 にじんだ

僅かに開けた窓を 翼が横切る
男と女なんて 所詮はわかり合えない

流れる 季節(とき)が痛み消すのをただ 待つだけ
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