偶然

やがて時間(とき)は過ぎて もうふり向かない
襟をたてて 都会(まち)へ一人歩き出す

いつもと同じ あの店にすれば
偶然あなたに 逢うことなく

ガラスを隔てて 見つめられた瞬間(とき)
ざわめきさえ止まった

傷はとうにいえて いると思ってた
甘いその微笑(ほほえみ) 見なれてた仕草

雨の音だけ 想い出を刻み
束の間の夢が 胸に消える

ふと目を醒ませば 行く先告げずに
ぬくもりだけ残して
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