愛死

信じられない 節分の夜
カタカナ文字が 濡れていた
うそ うそ 嘘だ まぼろしだ
夜汽車の窓に 茜(あかね)の雲が
ぽっかり浮いて 笑って見えた
別れの 愛の 瞬(またたき)か
あれは あ~あ 愛の微笑み

紅い夕日の 真紅(まっか)な浜辺
寄せては返す 白い波
なぜ なぜ 何で 何故なんだ
黄色の空に 叫んだあの夕(よ)
悲しみの傷 残して消えた
波間に 揺れた 流れ藻(も)は
あれは あ~あ 愛のなきがら

時が過ぎても 忘れぬ想い
あの日の夢と 衝撃(しょうげき)を
いま いま 今も よみがえる
私の胸に 離れず残る
一緒に生きる 想い出ひとつ
愛の死 それは 永久(とこしえ)の
それは あ~あ 夢のなきがら
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