ヴァニタスの円舞曲

闇夜の中で嗤う紅く濡れた眼に
飢えた体が悶え苦しむ零刻(れいこく)

月の影に隠れた白黒(モノクロ)の舞台で
隔たれた愛と踊る哀しみの円舞曲(ワルツ)

un,deux,trois(アンドゥトロワ)...
douleur(ドゥルール)...tristesse(トリステス)...

踊り狂う極紅(きょくこう)の薔薇…

Vanitas...Vanitas...
その痛みは僕が抱え生き続けよう

Vanitas...Vanitas...
たとえ朽ち果てたとしても貴女だけを愛す

背中合わせに睨み背負う呪縛を憎む
愛と欲望の狭間 揺れ動く陽炎

頬に口吻(くちづけ)しよう 白き柔肌に灯る
薄らいだ紅が罪を重ねる

un,deux,trois(アンドゥトロワ)...
douleur(ドゥルール)...tristesse(トリステス)...
un,deux,trois(アンドゥトロワ)...
Kyrie,traumen(キリエ・トロイメン)...

いつかは貴女を殺めてしまうかも知れない…

牙を立てる 震えながら
細く白い首筋へと

そこから咲く紅き薔薇が
僕の罪を数えている

優しく笑う貴女の顔が慟哭する声に溶けていく
混ざり合った紅を啜(すす)った僕は煉獄(れんごく)へ

堕ちていく……

Vanitas...Vanitas...
その痛みは僕が抱え生き続けよう

Vanitas...Vanitas...
たとえ朽ち果てたとしても貴女だけを…

そう貴女だけの為に生きよう
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