ジョギングシンガー

北風がビュンビュン吹いている 空っ風
柿の木がビリビリ揺れてる 寒いな
部屋にカバンを放り投げたら すぐにデッキを回すんだ
人知れず鏡に向かって歌い出す

だけど5分後 テープを止めた
外がそろそろ暗くなるころ
だから ジョギング 先にすまそう
僕はエネルギッシュなシンガーだから

トレパンをクルクルクルリと巻きあげて
寒空にブルブル震えて 飛び出した
人に言わせりゃそこそこうまいボーカリストの僕だけど
一つだけ 悩みがあるんだ ないしょだよ

だからジョギング かかさないんだ
僕はスターになりたいから
だからジョギング さぼらないんだ
僕に足りないのは 体力

いっせえので ダッシュ
いっきに 坂道走るよ
いっせえので ダッシュ
足がもつれて 星が飛び散る

だから ジョギング かかさないんだ
僕はスターになりたいから
だから ジョギング さぼらないんだ
僕に足りないのは 体力

いっせえので ダッシュ
いっきに 坂道走るよ
いっせえので ダッシュ
足がもつれて 星が飛ぶ

いっせえので ダッシュ
自転車に追い抜かされても
いっせえので ダッシュ
子どもに笑われても 止まらない

いっせえので ダッシュ
いっきに 坂道走るよ
いっせえので ダッシュ
目の前かすみ 星が飛ぶ

いっせえので ダッシュ
息切れしようが走るぞ
いっせえので ダッシュ
僕の 1年越しの文化祭まで
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