男の桟橋

船もなければ カモメもいない
酒場は未練の 船着場
あれから二年 別れて二年
今も気になる 身を責める
まぶた閉じれば おまえが浮かぶ
呑んでわびてる 男の桟橋

無理を通して 身勝手ばかり
それでもくれたね 優しさを
今更遅い 悔やんでみても
ひとり手酌の 酒を呑む
捜さないでと 書き置きひとつ
文字が泣いてる 男の桟橋

もしも逢えたら やり直せたら
包んでやりたい この胸に
ラジオでもれる 流行の歌を
聴けばあの日が 舞い戻る
灯り点した 赤ちょうちんが
風に揺れてる 男の桟橋
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