季節と雨と涙と

誰か私を買ってはくれませんか?
3万でいいよ。
嘘だよ
だからそんな目で見ないでよ

私なりには良い子にしてたつもり
あなた好みの
“寂しい”とか
“逢いたい”とか
可愛く言える様な

今何をしてますか?
笑って過ごせていますか?
今幸せですか?
忘れましたか?
誰かのものになりましたか?

春は桜がキレイだったね
夏は花火の下キスをしたね
全てが昨日のことの様に
忘れさせてくれないんだね

秋は木枯らしで離れそうな手
冬は「寒いね」って温めてくれた手
ある訳ないはずの永遠さえ
信じてみたいと思えたんだよ

あなたとなら何処へ行っても
あなたとなら何をしてても
あなたとならどんな瞬間でも
あなたとならどんな季節も

なんで、なんで 私じゃダメなの?
どうして、どうして あなたじゃなくちゃダメなんだろう

春の桜が開く度に
夏の花火を見る度に
秋の木枯らしに吹かれる度に
冬に誰かと手を繋ぐ度に

きっとあなたを思い出すでしょう
きっとあなたを思い出すでしょう
側にいれるだけでよかったの
今さらもう遅いのに

思い出を季節が連れ去って
なかったことになればいいのにな
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