恋遥か

北はしぐれて 夜汽車の窓に
しがみついてる 病葉(わくらば)ひとつ
噂たずねて 降り立つ駅は
誰も迎える 人はない
いくつ涙の 線路をたどる
あなたに あなたに
逢えるまで 恋遥か

過ぎた過去(むかし)と 引き裂くように
港はずれの 海猫鳴いた
耳を塞(ふさ)いで 乗り込む船は
西の海峡 雪まじり
うねる荒波 さだめと思い
あなたに あなたに
逢えるまで 恋遥か

ふたり別れた あの日まで
胸の時計は 凍りついてる
明日はどの町 移ろう花に
めぐる季節が 流れても
心ひとすじ 暦(こよみ)を越えて
あなたに あなたに
逢えるまで 恋遥か
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