飛行船に憧れて

四角い涙をこぼした時の
青い青い空を忘れない
転んだ先に落ちていた
土だらけの教科書

母に手をひかれた駐車場の空に
飛行船ひとつ

あんな風(ふう)に あんな風(かぜ)に
乗ってどこまでも行けたらいい
夢を乗せて 見知らぬ国へ
少年の瞳に空を映して

どうしてあんなこと言ったんだろう
君を怒らせてしまった
つかみ合ったシャツがよれていた
ひとりぼっち帰り道

明日になることがこわかった夕暮れ
飛行船ひとつ

空(くう)を切って 空(そら)を渡り
昨日を越えて明日へ行けたら
鳥を乗せて 音もたてず
飛行船は東へゆく
あんな風(ふう)に あんな風(かぜ)に
乗ってどこまでも行けたらいい
夢を乗せて 見知らぬ国へ
少年の瞳に空を映して
少年の瞳に空を映して
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