ヨコハマ物語

みどりのそよ風 ヨコハマは
鴎のふる里 ヨコハマは
白髭船長さんの 泣く港
アゝ 古い波止場の ラク画きに
話しかけては なつかしそうに
涙しんみり ふく港

ロマンな月影 ヨコハマは
ふたりで歩いた ヨコハマは
かなしい恋を すてた町
アゝ くらいベンチに よりそうて
船をかぞえた 二つの指が
そっとからんで いた港

夜霧がふるふる ヨコハマは
胡弓が流れる ヨコハマは
やさしい面影 呼ぶ港
アゝ 丘のホテルの サルビアの
花を散らして 霧笛の音が
昔恋しと 呼ぶ港
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