欠落-Re:code-

閉じることのない幕 窓外は曇り空
初夏 時の針は進む カタストロフ

いつしかマガイモノと 禁忌のおとぎ話
故 其の言伝(ことづて)など色褪せて

人は軈(やが)て 蜜の味を求め
再び あの席に座った

忘れ去られた 暗号一つ
不器用な誰かさんの為に
澄まし言葉とかじゃないけれど

口に出すとか野暮ったいこと
するもんじゃないとかなんとかさ
顔を崩し笑うキミのこと

『最高に嫌いでした。』

初夏噂が瞬く 「どこかに隠れちゃって」
ある日のお話では「双子になって」

名も無いあの劇中「自分を演じきって」
どこかの「女の子は鏡にさ」

それでもまだ人は求め続け
禁忌の代償 払い納めた

忘れ去られて 色も抜け落ち
不器用な誰かさんも何処か
願い言葉も宛先無くて

口に出すことさえもタブーで
誰も知らないただの噂に
笑う顔も盗られたキミは誰?

『どうか安らかに。』

始まりは在り来たりで平凡な日常を
孤独も偽者も亡く

結末を書き直してそれでも何(なん)も無くて
完全な猿真似

口に出すことすらも出来ず
誰も知らないただの骸に

『アナタの熱い夢 いないないばー(笑)』

忘れ去られた 暗号一つ
不器用な誰かさんの為に
澄まし言葉とかじゃないけれど

忘れないとか言ってたのに
口に出すとか野暮いことでしょ?
もう一度だけ笑って見せて

『どうか終わらせて。』

『アタナの手で。』
×