ノスタルジージャンクフード

ホウキ握り 独り立ち尽くす 放課後はテスト前
虐げ嗤う視線と夕暮れ 焼き付いた午後六時

善意なんて押し付けがましい体裁と為体で
腐る思考 苛むいつもと変わらない何とやら

何も言わず 誰も知らず
ただ忘れた 全部
笑い方も しゃべり方も

もういらない

真っ眩々んだ 夜明けの夕立
ほらほら過呼吸状態
知らぬ存ぜぬ 少女は俯いた

退っ引きならない明日はそれでも
冗談みたいに訪れる
雨上がりまでとまた本を読み耽る

誰も居ない 黙(だんま)り決め込む 森閑と八畳間
今日も一人 座って鬱いだ 自棄糞のテロリズム

明日も明日もそのまた明日すらも屁理屈な愚痴を吐き
ジャンクフードみたいにダラけた生活に溶けてゆく

真っ眩々んだ 小さな世界で
ただただ貧血状態
息を潜めて 少女はボヤいてた

退っ引きならない明日はそれでも
冗談みたいに訪れる
朝が来るまでとまた独り読み耽る

誰かが来た 興味ないが
会いたいらしい 私に

何も言わず 誰も知らず
一人きりの私に

笑い方も しゃべり方も
全部全部いらない

なんでなんで 邪魔しないで

「もうやめてよ」

「待って」と呼ぶ声 誰にも届かず
ごめんね 本当は嬉しくて
信じてもらえなくても良いから

真っ眩々んだ 小さな世界にあるはず無い
誰かの手はそっと腕をとり私を連れ出した

真っ白広がる明日はそれでも
冗談みたいに訪れて
空は滲んで見えた
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