バラに雨降る

ふるさと遠く バラに雨降る
手向(たむ)けのバラに雨が 雨が降る
みとられず 君は十九で
春さえ待てず 逝(ゆ)きしとか
冬の日の便りの あゝあゝ 切なさよ

ふるさと遠く バラに雨降る
手向(たむ)けのバラに雨が 雨が降る
ただ一度 君と秘(ひそ)かに
合わせし熱き 唇の
燃える朱に焦がれる あゝあゝ 我が心

ふるさと遠く バラに雨降る
手向(たむ)けのバラに雨が 雨が降る
はかなきは 君の命か
残りし者の 行く末か
在(あ)りし日を今宵も あゝあゝ 夢にみる
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