ねがい

どこか遠くへ行きたいと
懐かしい人が歌っている
机の上の小さなラジオで
行きたい いつか行ってみたい
はるかな土地にねそべると
そこから空の蒼さが始まるところに

いつの日にか幸せをと
懐かしい人が歌っている
なぜだか忘れられないこの歌だ
なりたい いつかなってみたい
日あたりのよいアパートで
そこから愛の暮らしを始める女に

どこか遠くへ行きたいと
懐かしい人が歌っていた
なぜだか窓をあけたくなった
待ちたい ずっと待つだろう
愛する人が 現れたら
そこからひとりっきりを捨ててみるんだ
×