3年目

きれいねと言った 春だねと言った
一面の花 風に笑ってる

さしだす一束 大きな手の中
目をあげた向こう 風がきらめいた

2年前 何も知らない少女の私
だからただ 真白に微笑んだ
2年前 出逢いは何げなく
二人をつつみこんで 広い時の海へ
すべるようにこぎだした

寒いかと言った 寒いわと言った
つよい雨の日 抱きしめられた

1年前 かけだす心を とめるものはなく
息もつけない程に 夢中だった
1年前 それだけでみたされ
あたりまえのように この人だけを
見つめ続けると 決めていた

そして今 あなたの背中を見送りながら
めぐるのは何故か こんな場面ばかり
悲しいとかつらいとかじゃなく 人は皆誰も
変わってゆくと ちゃんとうけとめる
3年目…
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