望郷おんな酒

瞼をとじりゃ 灯りがみえる
心ちぎって 見捨てた故郷
愛に走るも おんなの道と
耳をふさいで 夜汽車にのった
あれは何年前だろう
ああ 今夜もひとり酒

北行く汽車に 乗りさえすれば
直ぐに行けそな 吹雪の故郷
愛も破れた 暮らしも荒れた
買った切符は その場で捨てた
母に手紙も書けないで
ああ 涙のおんな酒

片意地はって 死なずに生きる
消えぬ訛りが 哀しい故郷
誰も私を 覚えちゃいまい
いつかいい人 みつけて帰る
それは何年先だろう
ああ 望郷おんな酒
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