ターミナル

乗客は皆
雨音に耳を澄まし

遠い太陽系に
想いを馳せる

「まもなく終点 埋葬銀河」
スピーカーからの アナウンス

夜は遠のくにつれて
近づいてくるんだ

そして旅行は終わるように
はじまるんだ

怖くはないけど
少し寒いな

ターミナルで 手をつなぐ

お供えの花を 手にしたまま
ぼくたちは 墓を眺めていた

きみが手紙を書いていた

ぼくがテントに火を点けた

すべて終わってしまったこと

これから起こること
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