もらいあくび

約束なんてしなくても
家に帰れば君がいて
二つ並んだ歯ブラシのように
寄り添いあって過ごす夜

キッチンに立つ君の
邪魔して怒られたり
今日何があったとか
たわいもない話をしよう

君が笑うつられて笑う
ただそれだけで何でもない
毎日に光が差すよ
名前もない形もない
大切なものいつだって
すぐそばにあるんだ

繰り返す日々の中
素直になれなくなっていた自分に
ケンカして気づいたりする
別々の部屋過ごす夜

星も見えない空
さまよい眠れずに
君の部屋の扉開けて
「ごめんね」と素直に言った

君が泣く 一緒に泣く
胸に抱えた悲しみが
半分になりますように
もらいあくびするみたいに
落ちる涙も光る笑顔も
分け合っていきたい

君が笑う つられて笑う
ただそれだけで何でもない
毎日に光が差すよ
名前もない形もない
大切なものいつだって
すぐそばにあるんだ
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