駅前のワシントン条約

身近にいたヨ保護動物 ワシントン条約にのってない
自転車に乗り 前後ろ子供 背中にも
傘さして歩道を駆け抜け
私を守れと胸張った 保護動物が増える

張り倒しましょうか保護動物 ワシントン条約にのってない
自転車に乗り ライトなどはハナから点けてない
堂々と右側を走る
「私一人じゃないです」などと不機嫌そうに怒る

駅前に巣を作り 縄張りを持ち
見慣れぬ自転車誰のものだとさり気なく倒す
駅前に巣を作り 縄張りを持ち
この銀杏の木は私のものだとしょんべんをかける

身近にいたヨ保護動物 ワシントン条約にのってない
自転車に乗り こぎだしたら二度とは止まらない
目的の場所に着くまで 地面に足をつけたくない
バランスだけはスゴイ

あきらめましょうか保護動物 どう言や分かるのか分からない
自転車に乗り 道路にグレーの服 擬態して
夕闇にとけては現れ
立場のありそないい歳の 哀愁だけが残る

駅前に巣を作り 縄張りを持ち
なくなればどうしようもない奴がいるんだと嘆く
駅前に巣を作り 縄張りを持ち
街のつくりが良くないからだとスタンドを倒す
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