泣かんとこ

冬でもないのに 川風が
芯から心を 凍らせる
水に浮かんだ ネオンさえ
何故だか震えて ぼやけがち
泣かんとこ 泣かんとこ
あゝ アホらしやの鐘が鳴る
尽くしても 尽くしても 放(ほか)されて
泣いたらおんなが すたるやろ

マジでもないのに 耳もとで
好きやといつでも 囁いた
水の都の 浮気鳥
いつかは化けると 分ってた
戎(えべっ)さん 住吉さん
あゝ アホらしやの鐘が鳴る
あんなもん あんなもん 要らんわと
願掛け詣りの はしごする

笑うてや 笑うてや
あゝ アホらしやの鐘が鳴る
泣かんとこ 泣かんとこ 放されて
泣いたらおんなが すたるやろ
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